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TL・BL・官能小説を書くお仕事をしています。 ※告知以外の更新停滞中 pixiv→http://www.pixiv.net/member.php?id=2645356
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    一線超越。

    ただちょっと、いつもよりも激しい口論、いつもと同じような姉弟ケンカだったと思う。
     きっかけは些細な事で、姉ちゃんが勝手に俺の部屋からDVDだの漫画だのを持ちだしてったから。しかもそれを、俺に何も訊くことなく友達に貸したとか…。
     いや、ケンカのきっかけとかはどうでもいいんだ。どんな内容の口論だとかも今はどうでもいい。
     ただ何故か今日は、引き下がるべきところで下がれなかった。

     姉が横暴だなんて知っていたし、口では勝てないこともわかっていたけど。
     伸ばした手が姉ちゃんの肩を掴んだ時に、細いと感じた。力を込めると、いとも簡単に後ろへ倒れた姉ちゃんを見て、軽いと思った。
    これは何というか…『カッとなって』という表現がピッタリで、口では勝てないけどいざとなったら腕力では勝てるだろうが、絶対にしてはいけないことをしてしまったと気付いた。

     …気付いたけど、その時にはもう遅かった。
     倒れる最中に「きゃっ!」と、姉ちゃんの上げた悲鳴が、いつもと違って可愛く聞こえて、床の上に転がり、組み敷いてしまった身体が華奢で頼りないことに驚いてしまう。
     背中が床に落ちた時の衝撃で揺れたバストや、捲れたスカートから覗く柔らかそうな白い太腿に…思わず息を止めた。
     打った背中と後頭部が痛いらしく、歪む表情や目の端に滲んだ涙が、急激に俺の胸中を蝕んだ。

    「涼太(りょうた)、は、早く退きなさいよっ」
     一瞬、姉ちゃんの声に俺はハッとなったが、見下ろせば眉を不安げに潜ませた姉ちゃんが居て、軽く困惑してしまう。
     姉ちゃんは上体をよじろうとしたり足をしきりに動かすが、俺が肩を押さえつけて覆いかぶさっているので、自力ではどうにもならない様だった。

     心が、焦る。
     この状態はヤバイと。

     だから早く姉ちゃんの上から退かないと。とは思うが、俺の身体は動かなかった。
    「ちょっと涼太…?」
     見下ろすと姉ちゃんの瞳の中には、怯えの色が微かに滲んでいて。

     あぁそうか。

     と、何故、姉に『勝って』はいけなかったのかを理解した。
     今、俺の目に映っているのは『姉』ではなく、ただの『女』なのだと。
     俺の中では今、押し倒して組み敷いている姉ちゃんを『姉』として見れなくなっているのだ。

     これは本当にヤバイ。

     しかし思った時にはもう遅かった。
     離れようにもざわついていた心が急激に『性欲』を自覚し始める。
     姉相手に欲情しているなんて認めたくなかったが、今の俺には姉ちゃんがただの女にしか見えないのだ。

    「ねぇ…痛いよ」
     停まっていた空気を、姉ちゃんの声が動かした。
     小さく発せられた声はいつもと違って弱気で震えていて、俺を見る瞳は潤んでいて…今までに見たことないような姉ちゃんの表情(かお)に、心が大きく揺さぶられた。
     細い肩から手を離すことが出来ずにいると、姉ちゃんは諦めたように身体からゆっくりと力を抜いていった。
     姉ちゃんの身体から力が抜けきったところで、俺は動いたが、そこから退くためじゃない。
     意識してしまった欲情は、あまりに衝撃だったからか、抑えることが出来なかった。

     人形のように動かなくなった姉ちゃんは、声だけは殺しつつもそのまま…俺にされるがままになった。

     …気付かなければ良かったことに気付いて、決して超えてはならない壁を超えてしまった。
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